1 : ノチラ ★[] 2017/07/06(木) 09:19:06.38 ID:CAP_USER.net
中略
そこで時代を振り返ると、かつて音楽レコードが高価だった時代に、コーヒー一杯で様々な楽曲が高品位な
音響装置で楽しめる場として「ジャズ喫茶」が全国にあった。
ハイレゾというCDの約6.5倍もの情報量を持つ新規格が世に出始めたいま、音源や再生装置の販促も兼ねて、
ハイレゾのいい音を気軽に体験できる「21世紀版ジャズ喫茶」のようなお店が出てくれば、そこに新たな商機も
生まれるのではないか?そう考えて、筆者は下調べを開始した。
だが調べてみると、ジャズ喫茶のハイレゾ版のようなお店はあまり見つからなかった。
そこで、このスタイルのお店として恐らくもっとも有名な東京・新宿にある「Spincoaster Music Bar」に取材をし、
話を聞くことにした。
同店はJR新宿駅の近くにあり、元ジャズバーを改装したもの。
2013年スタートの音楽メディア事業を主軸とする株式会社Spincoasterが、2015年3月にオープンさせた。
林潤社長は学生時代にITベンチャー創業メンバーとしてIT業界に3年間携わり、社会人として大手レコード会社
で音楽業界に6年間携わり、その後独立した経歴の持ち主。
2014年の組織法人化をきっかけに、「音楽を通じたコミュニケーションを豊かに」という想いを実現するための
別のあり方を模索し、ミュージックバーの開設を決意した。
そしてクラウドファンディング(インターネットを通じて共感した不特定多数の人から資金を集める方法)で出資を
募り、目標額の2倍もの資金を得て、開店に漕ぎつけた。
「音楽好きな人たちのコミュニケーションをもっと盛り上げるには、Webメディアだけでは限界がある。音質の
よい音、会話、お酒、人々の偶然の出会い、それらを実現するにはリアルな場所が必要で、たどり着いた答えが
ミュージックバーでした」(林社長)
そんな「Spincoaster Music Bar」は、ハイレゾとアナログの音源を多数取り揃え、それぞれに対応した音響装置
を別々に用意していることが特徴だ。
音楽配信サイトの「mora」や「OTOTOY」から音源の協賛を、そしてSonyやEastern Sound Factory社から
機材の協賛を受けることで実現した仕組みだ。
既存のミュージックバーの客層は1960〜80年代の音楽をリアルタイムで体験した世代が中心になりがちだが、
20〜60代と年齢層が幅広いのが同店の特徴だ。
でも若い人はきっとハイレゾが目あてで、アナログレコードには見向きもしないのではないかと思って尋ねると、
むしろ逆だと聞かされて驚いた。
「私は元々音楽好きで、CDショップやクラブによく通っていたのですが、アナログレコードしか流さないDJも多く
て、そこでアナログの良さに気づかされたのです。
そうした影響からか、今のアーティストの最新アルバムがLPレコードでも出るようになってきて、アナログに若い
聴き手が増えつつあります。
今の若者はモノよりも体験にお金を使うとよく言われます。
まさにその通りで、アナログ音源をよい音で聴ける当店を訪れて未知の音源に触れ、見知らぬ人同士で音楽を
通じて知り合い、言葉を交わすことに価値を見い出してくれているおかげですね」(林社長)
アナログレコードにはデジタル音源では味わえない「温かみ」や「豊かさ」があり、独特な“太い”音が特徴だと林社長は言う。
圧縮音源で曲を聴くことが当たり前になった今の若者たちには、その分、違いがより大きく感じられるに違いない。
Spinster Music Barが若者に受けている理由は理解できたのだが、前述のように21世紀版のジャズ喫茶/
ジャズバーのようなハイレゾ音源と音響機器を揃えたお店は今のところごく少ない。
その理由として考えられるのは、従来のジャズ喫茶がアナログレコードのコレクションとそれ用の音響機器を
元に成り立っており、ファンもそれに満足していることで新たな設備投資の動機づけが働きにくいことだ。
林社長にそれについて尋ねてみると、ハードルとして立ちはだかるのは音響機器よりも音源コレクションの整備だという。
確かに機材はいったん買い揃えればそれで済むが、音源はそもそもの母数が膨大である上に、随時更新も
しなければならないからだ。
http://diamond.jp/articles/-/134321?page=2
そこで時代を振り返ると、かつて音楽レコードが高価だった時代に、コーヒー一杯で様々な楽曲が高品位な
音響装置で楽しめる場として「ジャズ喫茶」が全国にあった。
ハイレゾというCDの約6.5倍もの情報量を持つ新規格が世に出始めたいま、音源や再生装置の販促も兼ねて、
ハイレゾのいい音を気軽に体験できる「21世紀版ジャズ喫茶」のようなお店が出てくれば、そこに新たな商機も
生まれるのではないか?そう考えて、筆者は下調べを開始した。
だが調べてみると、ジャズ喫茶のハイレゾ版のようなお店はあまり見つからなかった。
そこで、このスタイルのお店として恐らくもっとも有名な東京・新宿にある「Spincoaster Music Bar」に取材をし、
話を聞くことにした。
同店はJR新宿駅の近くにあり、元ジャズバーを改装したもの。
2013年スタートの音楽メディア事業を主軸とする株式会社Spincoasterが、2015年3月にオープンさせた。
林潤社長は学生時代にITベンチャー創業メンバーとしてIT業界に3年間携わり、社会人として大手レコード会社
で音楽業界に6年間携わり、その後独立した経歴の持ち主。
2014年の組織法人化をきっかけに、「音楽を通じたコミュニケーションを豊かに」という想いを実現するための
別のあり方を模索し、ミュージックバーの開設を決意した。
そしてクラウドファンディング(インターネットを通じて共感した不特定多数の人から資金を集める方法)で出資を
募り、目標額の2倍もの資金を得て、開店に漕ぎつけた。
「音楽好きな人たちのコミュニケーションをもっと盛り上げるには、Webメディアだけでは限界がある。音質の
よい音、会話、お酒、人々の偶然の出会い、それらを実現するにはリアルな場所が必要で、たどり着いた答えが
ミュージックバーでした」(林社長)
そんな「Spincoaster Music Bar」は、ハイレゾとアナログの音源を多数取り揃え、それぞれに対応した音響装置
を別々に用意していることが特徴だ。
音楽配信サイトの「mora」や「OTOTOY」から音源の協賛を、そしてSonyやEastern Sound Factory社から
機材の協賛を受けることで実現した仕組みだ。
既存のミュージックバーの客層は1960〜80年代の音楽をリアルタイムで体験した世代が中心になりがちだが、
20〜60代と年齢層が幅広いのが同店の特徴だ。
でも若い人はきっとハイレゾが目あてで、アナログレコードには見向きもしないのではないかと思って尋ねると、
むしろ逆だと聞かされて驚いた。
「私は元々音楽好きで、CDショップやクラブによく通っていたのですが、アナログレコードしか流さないDJも多く
て、そこでアナログの良さに気づかされたのです。
そうした影響からか、今のアーティストの最新アルバムがLPレコードでも出るようになってきて、アナログに若い
聴き手が増えつつあります。
今の若者はモノよりも体験にお金を使うとよく言われます。
まさにその通りで、アナログ音源をよい音で聴ける当店を訪れて未知の音源に触れ、見知らぬ人同士で音楽を
通じて知り合い、言葉を交わすことに価値を見い出してくれているおかげですね」(林社長)
アナログレコードにはデジタル音源では味わえない「温かみ」や「豊かさ」があり、独特な“太い”音が特徴だと林社長は言う。
圧縮音源で曲を聴くことが当たり前になった今の若者たちには、その分、違いがより大きく感じられるに違いない。
Spinster Music Barが若者に受けている理由は理解できたのだが、前述のように21世紀版のジャズ喫茶/
ジャズバーのようなハイレゾ音源と音響機器を揃えたお店は今のところごく少ない。
その理由として考えられるのは、従来のジャズ喫茶がアナログレコードのコレクションとそれ用の音響機器を
元に成り立っており、ファンもそれに満足していることで新たな設備投資の動機づけが働きにくいことだ。
林社長にそれについて尋ねてみると、ハードルとして立ちはだかるのは音響機器よりも音源コレクションの整備だという。
確かに機材はいったん買い揃えればそれで済むが、音源はそもそもの母数が膨大である上に、随時更新も
しなければならないからだ。
http://diamond.jp/articles/-/134321?page=2